三徳くん!!
ある暖かな日のことです。
学校の帰りみち、三徳くんは学校でおきたことを思い出していました。
短気で怖いと有名なゴンタくんが、明るい顔をして学校にやってきました。ゴンタくんはちょっと不良で、いつも怖い顔をしています。三徳くんや三徳くんとなかよしのミミちゃんは「あれ。ゴンタくん、どうしたんだろう。いつもと様子が違うね」と言いました。
「おはようゴンタくん。ねぇ、ゴンタくんどうしたの?今日はいつもと違うみたい」三徳くんは声をかけました。ゴンタくんは短気で怖いことで有名です。でも、怖いゴンタくんが、なぜ明るい顔をしているのか知りたくなりました。
「三徳、おれのことを不良だと思うか?」三徳くんは少し戸惑いました。「ちょっと怖いところがあるけど、悪いやつだと思っていないよ」と三徳は答えました。
ゴンタくんは言いました。「おれ、昨日の夜、家の手伝いをしたんだ。いつもは手伝いなんてしないんだけど、なんか昨日は手伝ってもいいなと思ったんだ。そしたら、母さんがありがとうって言ってくれたんだ。そのせいかなんだが今朝は気分が良くて。変かな、おれ。なんだかいつもと違う自分みたいだ。」
迷いましたが三徳くんは言ってみました「でも、とってもいい顔をしてるよ。ゴンタくん。ぼくのお師匠さまも良いことをすると良いことが返ってくるって言ってたよ。ぼく、その意味がよくわからなかったけど、きっとゴンタくんみたいに良いおこないをしたら良い気分になるっていう意味なんだと思う」
「へー。三徳、おまえ、変わったことを言うなぁ。・・・。ふーん。でも、そうかもな。昨日、手伝いをしなかったらこんな気分にならなかったのかも。ふーん。なるほどね」
三徳くんはゴンタくんとのこんなやりとりを思いだし、「良いことをすると良いことが返ってくる。良いおこないをすることは周りの人を大切にするだけじゃなくて、自分のこころを楽しくさせるのかもしれない」と思ったのでした。
三徳くんと一緒にみなさんも誰かを喜ばすおこないをしてみてはいかがでしょう。